ホームセンターでの出来事…その3完

 前回・前々回と当ブログで人気Youtuberを掘り下げ、【消費者(顧客)目線】×【消費者接点】の重要性をご紹介してきましたが、その効果実証がこの写真。私が最近Youtuberの方々の影響で購入してしまったキャンプ道具類とDIY作業の結末です。

 

 最終章の今回は、注意点・おすすめをご紹介します。

『消費者目線』は、既に多くの経営者が口酸っぱくスタッフへ語りかけている言葉だと思います。勿論、経営TOPが経営〇カ条やスローガン、また日常会話で言い続けることの意識付け効果は大きな意味を持ちます。

 

 しかし、多くの経営者の苦労は『形式的な言葉に捉えられてスタッフの心に響いていない(形骸化)』もしくは『頭では分かるが行動できない、また行動したが浅い…』との悩みをお持ちではないでしょうか?特に消費者接点から遠い企業、多種多様な消費者を対象とする大企業においては、消費者目線を会社組織へ浸透させて行動変化と成果につなげるまでの落し込みは想像以上に難しいことでしょう。

 


 その解決法には、多様なアプローチや手法のプログラムがあります。先ず、社員への意識付けのスローガンを創る際のコツとして、私のおすすめは『消費者目線を心がけよう!』と消費者目線を意識させるワードのまま使うのではなく、例として「月1回はターゲット消費者や店員さんの所へ通って本音を聴こう」といった【消費者接点×消費者目線】の行動指針のようなスローガンをおすすめします。

 

 そのポイントは【消費者接点】×【消費者目線】を一対で行動喚起することです。現場では顧客が見え、消費者目線の意味がイメージし易く、売場で消費者の検討行動を注意深く観察し、会話言葉を聴くことで、消費者目線での的確な気付きやヒントが発見できるのです。

 

  セブンイレブンの鈴木元会長の格言に「データはあくまで参考、店頭を見る事が重要。店頭で展開されるお客様の表情や会話に活きたヒントがある。」と言われている意味の一つであります。

  

 消費者に本音を語ってもらえるか?消費者の声が本音かどうか?を私たちが見極めることも重要です。表面的なアンケート調査では、初対面の信用できない人には表面的な回答をする傾向がありますし、質問方法でも「あなたは何色があったらいいですか?」と「あなたが買うとしたら何色ですか?」という聞き方の違いで全く回答が違うという注意点もあります。それが消費者接点の場で直接行動を見たり、接客中の会話で選択理由等の質疑応答ができれば情報精度は高くなり、消費者の本質的ニーズをつかみ易くなります。

  

 以下の5項目は【消費者の声を参考にする際の注意点】です。是非スタッフに助言してあげて下さい。

 1.消費者の声は、対象の価値観によって言うことは全く違う。

 2.消費者の声は、現在回答者が見えている世界、既知情報の中で考えた回答である。

 3.消費者の回答は、質問者の質問の仕方で全く変わる。

 4.人は表面的、形式的に回答する傾向がある。心を許した人同士でないと人は本音は語らない。

 5.人は自分自身が本質ニーズに気付いていない場合が多い。

   本質ニーズは質問の掘り下げや会話の中で整理されて気付くことの方が多い。

 

  最後に、現在当社では一部上場企業様からも高い評価を頂いている『社員が消費者接点(売場)に立って、消費者目線の目を鍛え、本質ニーズを発掘し事業改良するPDCAの人づくり・仕組みづくり』をパッケージ化した『販売実践研修プログラム』をご提供しております。そのプログラムが【消費者目線×消費者接点】の展開方法の一つです。ご興味がある方はお気軽にお問い合わせ下さい。

 

 今後は売場だけでなく、SNSコミュニケーションチャネルであるTwitterやYouTubeでのライブ等の場を新たに消費者接点に加え、ファンづくりや消費者の声・情報を頂ける場やコミュニティとして活用する仕組みづくりが重要になってきますが、要点は同じであることが分かった出来事でした。

 

  以上 、長文へお付き合いいただき誠にありがとうございます。私事の出来事と所感でしたが、ご参考になれば幸いです。